2018年4月29日日曜日

・白老岳968 ・2TR点名白老岳944.9 ・3TR点名南白老944.6 SGC


・白老岳968 ・2TR点名白老岳944.9 ・3TR点名南白老944.6 SGC
 白老岳は、白老三山と呼ばれる山群の真ん中に位置している山です。<地形図に山名の記述はあるが三角点が無い白老岳、山名は無いが三角点が設置されている北白老と南白老と併せて通称白老三山と呼ばれています>
 1960年代に幅狭のノルディック板でこの周辺の山々を歩いていたから、2018年4月29日日曜日の登頂は、原生的森林の変わりように目を見張りながら、40年ぶりの山々の再訪は昔日が懐かしい。

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・大笛橋下流の広場(旧作業路に駐車)・大笛橋(下流から上流へ渡橋した)・二の沢左岸(北西尾根(登山口))・前白老ピーク(Co870m)・ <TR3(点名:南白老)と白老岳とTR2(点名:白老岳)の白老三山>
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・大笛橋下流側の広場(・標高点520へ続く旧作業路跡地)に駐車した。写真は「河岸段丘に発達したハルニレ林」。写る広場が段丘面を整地して駐車場に利用されていた。横断面を記述しておくと、<写っていないが比高3mを右に上がって国道へ、さらに右に比高3mを下がって長流川の河床。そして二の沢左岸の傾斜20度の斜面へ続く>


・国道から傾斜20度程度の斜面を上がる。ダケカンバの若い二次林の中を登った。原植生はトドマツ・ダケカンバの原生的天然林だった。皆伐された後の写真の二次林の森はどの様な来歴をたどったであろうか。


・程なく幅広い緩やかな斜面になった。傾斜10度程度であろうか、尾根状のゆるやかな斜面は白老岳方向へ続いている北西尾根。伐採跡地に植栽されたトドマツ植林が見えてきた。1965年前後の頃だったか、この流域は針葉樹と広葉樹の混交林(原生林)を大きな面積で皆伐していた。ダケカンバ二次林は、エゾマツ・トドマツ・広葉樹が混じった原生的森林を皆伐した跡地に生林した林であろう。


・緩やかな尾根に植林地が続いていた。植林地と植林地との間をダケカンバ二次林が埋めてた。植林と植林の間は原生的天然林として保護樹帯される帯状の箇所だったと思われる。大径木も生える保護される地帯だったが、小径のダケカンバ林に替わっていた。大きな台形に見える山体は南白老。


・保護樹帯も約束に反し皆伐されていたが、伐採に不適な不整形の大木が用材に適さず残されていた。その樹上に根を張り小径のトドマツが生育していた。樹上のトドマツは直径12㎝程度だから樹齢36年前後と思われる。


・前白老と呼んでいる小ピーク(Co870m)から白老岳を望む:ハイマツの黒い帯が右側スカイラインに見える。その手前の残雪に亀裂が入っている雪堤があって、雪を利用する登頂は今日が最後であろうか(?)。ピーク手前の標高750m付近まで皆伐されてダケカンバの二次林状態だった。それより上部はダケカンバ・チシマザザ群落(亜高山帯)の単純林が広がっていた。山頂の手前の斜面が北東斜面。融雪でハイマツが現れ右に見えるのは北西斜面(融雪の早い斜面方向)。


・厳しい山容の南白老(北白老とともに三角点が埋設されている)。:ササ群落やハイマツ群落が優占する雪崩斜面の南東斜面が見える南白老。低木の森林に覆われる北西斜面もかなり急に見える。堅い雪の時はどんな困難が待っているか?:写真下の手前のハイマツ林は白老岳山頂のハイマツ林。


・北白老(三角点埋設)西斜面:ハイマツがかなり下まで降りていた。白老岳山頂から望む。やはりここでも西斜面は雪解けが早い。                    


山頂標識(上):立派な看板だった(夏も来れるか?) (下)高さのある冬用の山頂標識であろうか。

2018年4月22日日曜日

登山時報の世界へ

袴腰岳へ上った。登山時報の世界へ入門できた。
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小泉武栄の本は『山の自然学』以来、「登山時報」に連載されていた「不思議を発見する山歩き」<2003年2月(1回)~2008年11月(69回) >を毎月楽しみに読んでいたのですが、この連載は終了してしまいました。同時報はその後もなりゆきで2018年5月の今も個人購読を継続しています。個人購読年間¥4.560 団体購読であれば¥3.720です。

以下<・mokuの山あるきより>
『高山植物学』が発刊され、その何章かを小泉武栄が分担執筆されておりました。そんなときに新たな本が刊行されたと聞いたので、「登山時報」掲載分を纏めたのかなと思っていたところが、本書は、全く別な書き下ろしで、吃驚しました。

タイトルからみて、高山植物の案内書みたいに思えますが、とんでもない。これまでの山の自然についての解説という流れのうえにたつ、高山植物概論で、山を科学する本の最新版です。

日本の山の特異性と美しさを、地形・地質・植物の三要素から明らかにしたうえで、本の主題「高山植物」に焦点をあて、いろいろな要素のつながりを考える。僕らの好奇心を刺激させ、山の見方を教えてくれます。ただ歩くだけでない、登山の楽しみを呼び起こしてくれる一冊です。

そうしてなによりも、簡潔にして明解な文章がすばらしい。先の「高山植物学」は著者も30名と多く大冊だが、著者のように分かりやすく書かれた文章は少ない。というより僕には著者の書かれた項目が<素人には>素直に頭にはいってくる(そういう方も僅かにあり)ものでした。

例えば、「高山植物の生活環境」という項目では、先の本が数十頁をかけて解説しているところを、新書版4頁で概観してしまう素晴らしさ。全編にわたって、そのように難しい事柄を平易に説明している文章が続きます。新書版だからザックに入れていってもたいしたことはない。『山の自然学』とあわせて、山に持っていって役に立つ一冊といえましょう。

<目次>
 第1章 世界の中の日本の山/
 第2章 高山植物の分布と生活/
 第3章 日本の高山植物の起源/
 第4章 ヨーロッパアルプスにはなぜハイマツ帯がないのか/
 第5章 高山の地質・地形と植物群落/
 第6章 岩塊斜面はいつできたのか/
 第7章 地質の成り立ちとプレートテクトニクス/
 第8章 山の成り立ちと山地の地形/
 第9章 氷河時代とその影響/
 第10章 火山と火山活動がつくり出す植物群落/
 第11章 特異な植生分布

・小泉武栄:日本の山と高山植物、平凡社新書485、2009.9.15・小泉武栄:山の自然学、岩波新書、1998.1.20
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以下 takeei @ ウィキ より:小泉武栄の「不思議を発見する山歩き」バックナンバー

不思議を発見する山歩き1:爆裂火口に生きる植物たち,富士山・宝永火口を訪ねる.登山時報2003(2): 12-13
不思議を発見する山歩き2:特異な森林限界のせめぎ合い,富士山の天地境を歩く.登山時報2003(3): 16-17
不思議を発見する山歩き3:植生の違いが示す噴火活動の推移,天明の大噴火と浅間山.登山時報2003(4): 10-11
不思議を発見する山歩き4:縞枯れが起きる場所に秘密あり,北八ヶ岳・縞枯山.登山時報2003(5): 16-17
不思議を発見する山歩き5:岩塊斜面に生じた縞枯れとトウヒ林,大峰山系・八剣山.登山時報2003(6): 16-17
不思議を発見する山歩き6:風食地に飛び降りてくる高山植物,飯豊山地.登山時報2003(7): 14-15
不思議を発見する山歩き7:剣岳はなぜあれほど鋭いのか,北アルプス.登山時報2003(8): 16-17
不思議を発見する山歩き8:太平洋の誕生と低下した森林限界,早池峰山.登山時報2003(9): 12-13
不思議を発見する山歩き9:噴火の歴史を反映した植生分布,鳥海山.登山時報2003(10): 14-15
不思議を発見する山歩き10:拡大する森と礫地に咲く花々,秋田駒ケ岳.登山時報2003(11): 24-25
不思議を発見する山歩き11:火山?コマクサの大群落を生む火山岩,蓮華岳.登山時報2003(12): 20-21
不思議を発見する山歩き12:侵食ではなく断層.舟窪のできる秘密,雪倉岳.登山時報2004(1): 18-19
不思議を発見する山歩き13:2万年前と6万年前の氷河地形,木曽駒ヶ岳.登山時報2004(2): 24-25
不思議を発見する山歩き14:氷期につくられた大きな岩の斜面,木曽駒ヶ岳その2.登山時報2004(3): 24-25
不思議を発見する山歩き15:険しい稜線はどのようにできたか,穂高岳.登山時報2004(4): 18-19
不思議を発見する山歩き16:なだらかな斜面に波打つ森林限界,蝶ヶ岳.登山時報2004(5): 16-17
不思議を発見する山歩き17:なぜ「原」のままなのか池塘や縞模様のわけは?,尾瀬ヶ原.登山時報2004(6): 20-21
不思議を発見する山歩き18:尾瀬のおいたち高層湿原と対馬海流,尾瀬ヶ原 その2.登山時報2004(7): 18-19
不思議を発見する山歩き19:いくつもの条件でやっと成立する自然,至仏山.登山時報2004(8): 16-17
不思議を発見する山歩き20:天を衝く岩峰とその生成の秘密,大崩山.登山時報2004(9): 24-25
不思議を発見する山歩き21:直立した地層がつくる双耳峰,傾山.登山時報2004(10): 16-17
不思議を発見する山歩き22:御庭から大沢崩れまでを歩く,富士山 その3.登山時報2004(11): 18-19
不思議を発見する山歩き23:下流の地形や植生で上流の地質を読む,安曇野の扇状地.登山時報2004(12): 16-17
不思議を発見する山歩き24:低地に湿原がある不思議,葦毛湿原.登山時報2005(1): 10-11
不思議を発見する山歩き25:小金井・国分寺を歩く,武蔵野台地その1.登山時報2005(2): 16-17
不思議を発見する山歩き26:台地は2段階で形成された,武蔵野台地その2.登山時報2005(3): 20-21
不思議を発見する山歩き27:地下水が減って台地が洪水に,武蔵野台地その3.登山時報2005(4): 10-11
不思議を発見する山歩き28:武蔵野台地その4,地質の断面から読めること.登山時報2005(5): 18-19
不思議を発見する山歩き29:大雪渓を登って氷河地形を見る,白馬岳 その1.登山時報2005(6): 18-19
不思議を発見する山歩き30:氷河の跡と横にずれた「離れ山」,白馬岳その2.登山時報2005(7): 26-17
不思議を発見する山歩き31:地質が決める地形と植生,白馬岳 その3.登山時報2005(8): 20-21
不思議を発見する山歩き32:流紋岩,泥岩,砂岩や頁岩を見分ける,白馬岳 その4.登山時報2005(9): 16-17
不思議を発見する山歩き33:手取層と巨大崩壊,白山 その1.登山時報2005(10): 18-19
不思議を発見する山歩き34:池をめぐって植生を観察する,白山 その2.登山時報2005(11): 16-17
不思議を発見する山歩き35:溶岩流をおおう湿性草原,雲の平.登山時報2005(12): 16-17
不思議を発見する山歩き36:祖父岳山頂で花崗岩を発見,雲の平 その2.登山時報2006(1): 20-21
不思議を発見する山歩き37:四国を代表するかんらん岩の秀峰,東赤石山.登山時報2006(2): 20-21
不思議を発見する山歩き38:礫岩がつくる岩峰,岩殿山.登山時報2006(3): 22-23
不思議を発見する山歩き39:峡谷はなぜできたか,猿橋.登山時報2006(5): 20-21
不思議を発見する山歩き40:槍ヶ岳の穂先はなぜ尖っているのか,槍ヶ岳.登山時報2006(6): 20-21
不思議を発見する山歩き41:溶岩台地上に発達した高層湿原,苗場山.登山時報2006(7): 20-21
不思議を発見する山歩き42:強風がもたらした高山植物,金北山・妙見山.登山時報2006(8): 20-21
不思議を発見する山歩き43:回復しつつある荒原植生,浅間山.登山時報2006(9): 22-23
不思議を発見する山歩き44:森林植生の見本園,小菅村から大菩薩峠へ.登山時報2006(10): 22-23
不思議を発見する山歩き45:植被が乏しい理由,北アルプス薬師岳.登山時報2006(11): 22-23
不思議を発見する山歩き46:復活したキタゴヨウ林,安達太良山1.登山時報2006(12): 22-23
不思議を発見する山歩き47:生々しい噴火の影響,安達太良山2.登山時報2007(1): 22-23
不思議を発見する山歩き48:グリーンタフの不思議な丘,比企丘陵・二ノ宮山.登山時報2007(2): 22-23
不思議を発見する山歩き49:河床に生じた凹凸の謎,鹿島古墳群と荒川の河床.登山時報2007(3): 22-23
不思議を発見する山歩き50:古生代末の生物大絶滅の痕跡を探る,犬山のチャート.登山時報2007(4): 22-23
不思議を発見する山歩き51:日本最古の岩と最大甌穴,飛水峡.登山時報2007(5): 22-23
不思議を発見する山歩き52:房総丘陵と小櫃川 礫のない箱型の川.登山時報 2007(6): 22-23
不思議を発見する山歩き53:房総丘陵・清澄山,ヒメコマツはなぜ存続したのか.登山時報 2007(7): 22-23
不思議を発見する山歩き54:飯縄山,ブナ林を欠く頑強な山.登山時報 2007(8): 22-23
不思議を発見する山歩き55:磐梯山,大崩壊の後の植生回復.登山時報 2007(9): 22-23
不思議を発見する山歩き56:立山・弥陀ヶ原,タテヤマスギの不思議な森.登山時報,2007(10): 22-23
不思議を発見する山歩き57.登山時報,2007(11): 22-23
不思議を発見する山歩き58.黒斑山1、ロックガーデンを見る楽しさ、登山時報、2007年12月号、22-23
不思議を発見する山歩き59:黒斑山2,間近にみる浅間山の偉容.登山時報2008(1): 22-23
不思議を発見する山歩き60:桜島1,荒々しい火山の地形.登山時報2008(2): 22-23
不思議を発見する山歩き61:桜島2,溶岩の噴出時期によって異なる植物群落.登山時報 2008(3): 22-23
不思議を発見する山歩き62:渥美半島のシデコブシ,成因のまったく異なる生育環境.登山時報 2008(4): 22-23
不思議を発見する山歩き63:御嶽山(1),遷移の途中の植物群落.登山時報 2008(5): 22-23
不思議を発見する山歩き64:御嶽山(2),噴火の影響を受けた植物群落.登山時報 2008(6): 22-23
不思議を発見する山歩き65:御嶽山(3).登山時報 2008(7): 22-23
不思議を発見する山歩き66:御嶽山(4).登山時報 2008(8): 22-23
不思議を発見する山歩き67:霧島山(1).登山時報 2008(9): 22-23
不思議を発見する山歩き68:霧島山(2).登山時報 2008(10): 22-23
不思議を発見する山歩き69:霧島山(3).登山時報 2008(11): 22-23