2015年4月26日日曜日

茂刈山

大赤岳と北隣りの鋭鋒666m峰狙いで、函館を朝6時に出かけました。SYOさんは666m峰は未踏でしたし、私は両山とも未踏です。

この季節ですから林道の残雪の様子は年によりかなり異なります。林道は雪が融けいて出来るだけ奥まで車が走行できるように。林道など道のない個所は雪がいっぱいあって藪歩きが少なくて済むことを願うことになります。

湯ノ岱温泉を過ぎて5kmほど進んだところで、上の沢林道上への崩落土石に遭遇してしまいました。少なくとも国有林入り口ゲートまで車で行けると考えていたので、戦意喪失です。ゲートのかなり手前で断念するこのになりました。

転山して大岳・赤岳へ向うが、大安在の台地の最高地点あたりで、林道上の残り雪に阻まれて、ここも撤退することになっってしまいました。

あきらめが肝心とばかり、低山の太平山と茂刈山へ登ることに決しました。大平山は電波塔の管理道を行くだけだし、茂刈山は里山で既登の山です。直ちに両山に向かいました。


◆茂刈山で
1 登山路について:既定のルート(地形図の青の実線)が低木で覆われているから森歩きの楽しみが少ない。国有林の境界管理道(地形図の赤実線)を使うのも、深い森を歩ける楽しがあると思うから挑戦しても面白い。

2 既定のルートは、かなり硬い粘板岩・チャート等(地質図の灰色)の転石が足の下にとても五月蝿く痛い。なお、地質図の青色は石灰岩。

3 茂刈山周辺で重昌石(バリューム原料)の鉱山が稼働していたらしい。


小等三角点(茂刈)382.56m(北海道と刻印されていた)
・ 三角点と名前のつく変わりものの測量標石では小三角点があります。

上西勝也氏参照
=1911年(明治44)北海道庁から陸地測量部に要請があり設置された基準点で渡島半島南部(函館の西)に30数点ありました。

現在もまだ数点残存しており国土地理院のデータベースでは「小等三角点」として整理されています。

わたしは木古内町の山中で1ヶ所、小三角点「上山崎」6240-43-1401を見つけました。

左が小等三角点標石
右が国有林野の図根点標石

山頂標識のあるピークは展望も良い場所になっていた。

標石は、そこより上側のササやぶの中にあって、チョットだが探索が必要だった。
茂刈山山頂:ススキ・ヤマツツジ群落になっていて、石炭紀の硬い硬いチャートが露出していた。

いわゆる風衝地(無流木地)である。
茂刈山から天の川越し大平山、
そして、↓は左から・大赤岳・赤岳・大岳・木無山

季節は、エゾヤマサクラ
キブシ
テングスミレ
ヒメアオキ
シラネアオイ


◆「大平山で」はこちら



大平山

←赤pin:茂刈山382.6m









←灰色の中の赤pin:大平山364.0m(本日登頂を果たした)










左端ピン:木無山647m
右端ピン:八兵岳519.5m



中央左ピン:大岳775.6m
中央右ピン:赤岳719.3m



右下ピン:大赤岳735.0m
上の図は地質ナビから
◇灰色(430)は松前層群(石炭紀)チャートや粘板岩が主。灰色の中の青色は石灰岩。
◇黄色(1050)は福山層(中新世前期)安山岩~玄武岩溶岩が主。


福山層のど真ん中にある大岳の北川に広がる「大安在域」の尾根は平原状に広がっていた。

写真で見えるとおり、「大安在域」の尾根は平原状で定高性の尾根がかなりの広がりがあって、渡島半島には他に見ない地形だった。

原植生はもちろんブナ林である。伐り残されたブナ林に開花を見た。今年は多量の開花と見えた。
大平山への道路(電波塔管理のための専用道)の入り口は施錠されていた。
手前の方向は、電波塔へ向かう道路。
奥の正三角形の高みが大平山。
大平山越しに南西方向には木無山。
大平山越しに左には大岳が見えた。