6月に入って4月下旬桜花咲くころの気温に戻ったりした。6月初中旬の函館は変動の激しい天候だったが、このところようやく天候も落ちついてきた。
北海道の青空:5月下旬、ハルゼミの初鳴きがあった後に、初夏突入は叶わず、なかなか気温が上がらなかった。陽射しがなく低温で肌寒い日が続いていた。しかし季節は夏に向かっていた。晴れれば、太陽の力を感じる。抜けるような青空が期待できる。シーズン初の沢登り、その日が来た。
朝5時起きで尾札部川へ出かけた。自宅からほぼ40㎞。syo・sakag組みの記録がある。既知の沢であるがシーズン初めの沢にはいいと考えていた。
「明日は初沢を」と、沢友SYOさんから誘いがあった。僕は未遡行だが、最近知られてきた尾札部川を…と希望した。夏日の予報でもある。気温に恵まれた沢日であろう。
尾札部川は、co100m付近で二股の分かれる。水量は右股に軍配上がる。沢相は、左股に表層崩落が数カ所あって大径のブナの木が沢中を覆っていた分左股は減点。明るい川床の滑が続いたり解放的な点からも右股に軍配が上がる。フリーで登れる大きな滑滝の左股も捨てがたいが。
双方の沢を、滝や滑の繰り返しのなくなったあたりで、行動ストップにした。この沢の上流はどうなっているか地形図で想像するしかないが確かめたい気がした。
滑が続いたり、滝は繰り返して出て来る。高巻きはあっても容易な高巻き。一つの大滝だけは、「チョットひやりとしたが登り終えて満足、しっかり緊張の降りを終えて我技に情けなさが残る」が…尾札部川の渓相は良い。
左沢で一カ所、右沢で一カ所でロープを出した。安心のためロープを携行する必要はあるが、ロープに頼らない滝登りに挑戦するのもいい。
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◇入渓地点co25m~45m=川汲層の凝灰岩<形成時代:新生代 新第三紀 中新世 後期ランギアン期〜トートニアン期 岩石:デイサイト・流紋岩 溶岩・火砕岩>
◇co45m~co100m二股~左股全域=木直層の凝灰岩<形成時代: 新生代 新第三紀 中新世 後期 ランギアン期〜トートニアン期 岩石: デイサイト・流紋岩 貫入岩>
◇co100m二股付近横断=安山岩質プロピライと石英斑岩<二股分岐co95m~coo105m間=形成時代: 新生代 新第三紀 中新世 後期 ランギアン期〜トートニアン期 岩石: 安山岩・玄武岩質安山岩 貫入岩>
◇二股から右股=石英安山岩質プロピライト<右股co105mから上流=形成時代: 新生代 新第三紀 中新世 後期 ランギアン期〜トートニアン期 岩石: デイサイト・流紋岩 貫入岩>
◇右股co220mまで河床に三か所介在=汐泊川層の硬質頁岩 頁岩互層<形成時代: 新生代 新第三紀 中新世 バーディガリアン期〜前期ランギアン期 岩石: 海成層 砂岩泥岩互層> *参照:地質ナビ【東海と尾札部】
↓ 7:12 co30 町道終点の火葬場が奥に見える。手前には駐車のフォレスターも。右に分岐している道(維持修理を止めた町道)の大型草本を掻き分けながら進む。植林地もあったりするが、橋梁を二つほど過ぎて入渓地へ至る。
↓ 廃道の町道終点が入渓地 7:20 co27
↓ 入渓地はゴーロ 7:22
↓ 川汲層凝灰岩:川縁崖も川床も小角礫凝灰岩 7:37
↓ 木直層の凝灰岩:ゴーロが少なくなるころ 7:44
↓ 凝灰岩の滑をしばらく歩いた向こうに美しい大滝が現れた。 7:47
↓ 落ち口の左岸に洞が見える。滝つぼの左岸も洞状にえぐれていた。 7:50 co50
↓ co100m分岐。左股と右股の分岐。 右が水量多い。 8:40
↓ 大滝。左股に入って土石と大木が重なり合う表層崩壊箇所を乗り越えてすぐ緩やかな滝があった。滝の傾斜は下部は25度、上部は40度程度。 8:53
↓ 10:18
↓ 10:23
↓ 10:24
↓ 10:44
↓ 11:34