2013年3月16日土曜日

峠下無名峰(通称)

・ 2013年3月16日(土曜日)標記の通称「峠下無名峰」・827.2m(三等三角点:下俄郎)を往復しました。(今日の目あての山は・827.2峰の先のピラミダルな”cnt780峰”だったのですが・・・荒天のため・827.2峰止まりになりました)

・ 函館発(6:00)―小鶉相生―駐車地発(7:45)―南西稜―峠下無名峰(9:30~9:40)―駐車地着10:25
・ メンバーSakag Sho Tao 

・ 天気:曇り(「昼ごろから雨、又はみぞれの天気情報」どおりに、厚い層雲で頂上は視界がほとんどなくなって、さらに天候は悪化の兆しでした。(アメダス鶉:最高気温4.9℃、最低気温-4.4℃)


・  峠下無名峰は”峠下から南東稜”と”相生から南西稜”の二つのコースが選べます。私は、これまでも両方のコースを歩いていました。

峠下コースは、”鶉川ゴヨウマツ北限自生地帯”の急峻な斜面と境をなす尾根です。蛾々としたゴヨウマツ自生地の急峻地形の展望を楽しめます。

相生コースは、緩斜面に発達した植林地や幅広い緩やかな尾根コースになっています。ダケカンバ林やブナ林を見ながら、くつろいだ山スキーを楽しめます。

↓ 頂きを境に、東と西の傾斜はかなり非対称になっています。下の断面図の描画は10メッシュ標高値+カシミール3Dで描きました。この非対称地形は、どのような地史が繰り返されたのでしょうか。

(参照:地質navigationを見ます)無名峰の東側斜面を南北方向の大断層が走っています。さらに東の方には磐石岳、鉄砲岳、清水の清見岳、崖沢、サクランボ沢の2峰、厚雲隧道の784.9峰、狗神岳、二股岳等の広がりで同色に色塗られています。







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・ 鶉町そして相生から天作沢川に入り、林道を辿って三角点・372.0の尾根を越えてガロウ沢川側に下り、CNT360付近に設けられた集材土場まで車を入れました。

林道は、作業中の現場ながら館町のH造材の好意があってこそ、ほぼその終点まで車を進めることができたのです。

↓ 土場手前のカラマツ疎林からスタート(CNT360)。カラマツ植林地は「細い雑木林の如し」で、カラマツは何処に在りしか?・・・と思えるほどでした。



↓ トドマツ(1963年植栽、林齢50年)の間伐作業中でした。手前の斜面はカラマツです。その間の安定した尾根を進み、標高点・605の南西尾根にのりました。歩き始めて間もなく、カラマツ疎林の蔓の多い藪の中からエゾライチョウが飛び立ちました。

・ 下の写真は飛び立った痕跡で、彼ら独特の溜め糞では無かったけれど糞と足痕、身体を休めた痕等が残っていました。

↓ カラマツ疎林の浅い谷から、トドマツ境のcnt460の尾根に出たところ、この先が・605に至る安定した尾根だった。尾根の右側に間伐によって倒されたトドマツが見える。左側は皆伐から免れた天然性ブナ、その間に密度高く細い雑木が見える。谷の奥にあたるが、カラマツは全く見えなくなってきた。カラマツは適さなかったのであろうか。

↓ 南西尾根に出ました。スキーの先達と一緒です。幅広く緩やかな尾根です。雪質もほどほどに良さげです。よ~し、彼のシュプールどおりについていこう。そして彼のダウンヒルのコツを学び盗ろう!
そんな帰路を楽しみにしながら後をついて行きました。手前がブナ林で奥がダケカンバ林です。このあたりが垂直的森林帯の界になっていました。

↓ 雪庇も発達している稜線です。案の定空模様はますます悪くなってきました。しかし風は弱く厳しい寒さもなく気分は快適、話題が楽しい尾根歩きでした。

↓ 三等三角点の下俄郎に着いたが、展望は全く望めません。今朝の風雪がエビのしっぽになってナナカマドの枝を覆っていました。


↓ この先に進むことをこの頂きで断念して、スキーの先達と一緒に記念写真。次回cnt780峰に来るときは、”スキーはここにデポだね”と話しながらSHOさんのパチリにおさまりました。頂は、ダケカンバの幼木、チシマザクラ、ナナカマド等でした。

SakagさんのHPを引用すると 

「乙部岳に次ぐ厚沢部町の第2峰で、隣り合っている北斗市にもこれより高い山はないにもかかわらず、不遇な無名峰で「峠下無名峰」という通称まである。

この山より高い山は、南の七ッ岳、東の横津岳、北の狗神岳、西の乙部岳までない。したがって、長く緩やかな尾根を延ばし、ゆったりとした大きな山塊はどこからでも目を引く存在である。」

峠下無名峰にとってとてもうれしい評価でした。



2013年2月17日日曜日

帆越山~太田山~相泊山

・ 2013年2月16日(土曜日)標記の三山に登りました。
・ 駐車場発8:00ー(1:30)ー帆越山9:30ー(1:40)-太田山11:10ー(0:50)-相泊山12:00ー(2:20)-駐車場着14:20。

・ メンバ yuki@埼玉熊谷。 札幌「地図がガイドの山歩き」チームのKo玉 チロロ2 チロロ3 Marbo もこ もこ夫 saijiyo。 函館からsakag Tao。 10名のおおきなグループになりました。

・ 天気:曇りのち晴れ。<一昨日から今冬一番の雷伴う猛吹雪。視界不良で自動車道不通あり。せたなで23.6m/瞬間風速、今金で降雪28cm/日、テックイランドの管理人は「駐車場で50cm/日」と目視を語っていた。>

・ 各々の頂上の①岩体と②標高は、▲帆越山(花崗岩質岩体、4等点名:帆越山321.2m)、 ▲太田山(古期堆積岩類、485m)、 ▲相泊山(中新世始めの堆積岩、3等点名:野田布531.6m)。 

前泊は「道の駅テックイランド大成」でしたが、終日猛吹雪のために除雪は生活域優先にされて、道の駅の除雪は明日以降に後回しにされるようです。メンバ所有の大型オフロード車で、がんばって除雪ならぬ圧雪で駐車スペースを確保しました。

翌朝帆越トンネル入り口に駐車しそこを登山口としました。「帆越山~太田山~相泊山」と回り、復路は相泊山南西尾根を入山地点へ向かって下りました。太田地区は1960年代の中ごろまで道路が通じていなかったので、陸の孤島「太田」と呼ばれることもありました。

自動車用道路が通じていなかった1965年に、数泊覚悟で太田地区を訪れたことがあります。添泊岬あたりから歩きだしました。磯浜から相泊川へ入り、帆越山と太田山の間にある鞍部(cnt210m)を越え「太田神社拝殿」先の磯浜へ下りました。

陸の孤島と呼ばれたのは、帆越岬あたりに断崖海岸があって、けもの道(歩ける箇所)すらできていなかったからなのでしょうか。磯には漬物石に相応しいよく磨かれた楕円状の石(花崗閃緑岩)が累々と重なっていました。当時は選り取り見取りの優れた漬物石でした。

断崖海岸の花崗岩類特有の節理の露岩上への道路工事中が印象深かったことも記憶に残っています。露岩上に造られた道路はその後不通になったようで、私が相泊川河口から昔日下り立った磯浜へは、今はトンネルが貫けていました。

露岩上の道路が如何して不通になったか?、詳細は私は分かりませんが、あの露岩にまた立ってみたくなりました。昔、私が鞍部を越えたルートには、今は立派な送電線とその管理道が通っていました(下図の書き込み黒鎖線)。

青緑色の実線(下図の書き込み)に囲まれた巾20mばかりのルートは財務省管理の「道路用地」と思われます(私が以前歩いたルートです)。周囲の森林は国有林が管理する土地です。「道路用地」を現今の地形図に落とすと、コンターに対してとても不自然な形状になりました。

何時の頃か私は分かりませんが、小縮尺の図上で「道路用地」が線引きされたものかも(?)とも思われます。このような「隠れた」道路用地は、桧山~後志の断崖海岸の背後の随所に存在しているようです。

↓0 黒鎖線は送電線です。青緑色の実線は、曰くありの道路用地です。 赤色矢印は(→)帰路の尾根ルートです。


↓1 帆越トンネル入り口付近(駐車場):シナノキ・ヤマグワ等の林は、海風の強さを彷彿とさせる樹形です。
 相泊川から登り始めました。送電線管理道を奥までつめてから斜面を登るか?
 はたまた早めに尾根に上がるか?、どちらを選ぶのかと思いながら歩いていました。
 Leaderの指示あって、早めに帆越山南尾根に向かって斜面を上がりました。たしかに相泊川のcnt60m付近に、崖記号がたくさん描かれていました。この崖を避ける判断だったのでしょうか。

2013年2月16日土曜日

丸山(鵜泊)

2013年2月16日(土曜日)丸山(鵜泊)334mに登りました。駐車地発7:50ー(1:05)ー丸山山頂8:55ー(0:35)-駐車地着9:30。メンバKo玉、Taoの2名。天気:低温・猛吹雪。鵜泊団地までは、兜野~川尻~太櫓~古櫓多~良瑠石~鵜泊~鵜泊団地(新成)と小さな集落を通ります。

だいぶ昔のことになりますが、太櫓にはじめて行ったとき人々が忙しく漁労をしていた風景をよく覚えています。1966年頃だったと思います。私も青年の真っただ中でしたが、太櫓の将来に夢を語る青年にも出合いました。

その後この土地にはすっかりご無沙汰してしまいました。あの青年の家は如何なったことだろうか。懐かしい風景を確かめ確かめながらの車中でした。どこの集落の小学校も廃校になっていました。

市街地なら「シャッター通り」と言いますが、小さな集落の多くの廃屋は「何・・集落」と言ったらいいのでしょうか。すっかり淋しい気持ちになりました。

山頂は太櫓花崗岩岩体で、接する北側は変成岩類(地質Nabi)。cnt70mの海岸段丘面は耕作放棄地でススキ・クマイササ群落。cnt100mから立木密度の高い薪炭林跡のミズナラ・シナノキ・エゾイタヤ風衝林。

cnt250mを越すと強く択伐された風衝の影響が弱い広葉樹林。cnt280m付近から丁寧に間伐されたトドマツ植林地。丸山山頂は古くから伐採利用されてきたダケカンバを含む多種が混生した広葉樹林でした。

↓0 赤矢印は登頂ルート。

↓1 小学校跡地から丸山方向を見る(最奥部は点名水垂429.6m、手前が丸山334m)