2017年3月26日日曜日

小鉾岳(野田追)

26/3:誘いがあって小鉾岳(野田追)に行っきました。 2001年頃ですからだいぶ前になりますが、小鉾岳登山のついでに懸垂下降(クライムダウン)を主に、登山路の痩せ尾根と急斜面を使って”ロープワーク”なるものを、帯広の某澤氏を師に練習した場所でした。初めてのロープワークですから、僕の思い出深い山になっています。二次林のブナが美しかったこと、痩せ尾根に発達したツツジ型林床、キノコ臭い土の匂いと共に懐かしい山です。

道道ゲートから型雪を踏んで、牧場を横断して登山口に至りま した。登山口前の牧場から小鉾岳南西斜面の印象深い”ブラックバンド”(安山岩質の溶岩)が立派に見えました。 相沼内流域の山々の山容は峩々としていますが、それらの幾つかの山々には、小鉾岳のそれと同様な”ブラックバンド”が見られました。 知られる沖沢山西斜面等に、傾斜、方向、幅がよく似たそれはが露わになって見えます。 

小鉾岳の東方目の前には、サランべ岳~横山にかけての馬蹄形の急崖が圧倒的な風景を見せています。 この地形が気になっていました。「この地形は火口の痕であろうか?」。 かなり前になりますが、地質の専門家に聞いてみました。「火口を証明できるものはない。山体崩壊、山崩れ、深層崩壊の類の跡の地形であろう」 そんなことを思い出しながら、痩せ尾根~岩尾根を進みました。 

以前の経験ですが、夏道と崖下側のツツジ類が”一面”となって新雪を被っていた。そこは全て夏道と錯覚・・・。あわやツツジ側の雪面を歩こうとしていました。新雪に覆われていたツツジわらを踏みぬけばブラックバンドの溶岩崖に落ちていく恐ろしい記憶です。

牧場から、ブラックバンドが左上にゆる山に傾斜して見えます。

小鉾岳頂上:山頂標識は手前の台形、奥に雁塔が見えます。

左側(西方)の急崖:安山岩質集塊岩


中央の垂直の黒い溶岩が”ブラックバンド”の一部:夏道の痩せ尾根から下を覗く。遠くの連山は支庁界


頂上標識のある凸から北峰岩塔群:一人ではとても立ち入れそうにない


鉛川方面の峰


沖沢山方向:左側は相沼流域


サランベ岳:右は横山方面に向かい緩やかな尾根


サランベ岳と横山の西方は馬蹄形に落ちていて、山体崩壊を起こした火口の一部と思わせる。しかし山崩れで出来た近いらしい


サランベ岳と横山から西方に流下する深い谷

終わり