2010年12月10日金曜日

地蔵山(シウリ)

2010.12.10(金)
地蔵山に登った<往路35分/復路30分>。小雪舞う冬空だったが、千畳敷展望台で一瞬青空がもどった。御殿山の右肩奥にある駒ケ岳は雪雲が邪魔してやはり見えなかった。写真で見るように御殿山のカシワ葉はかなり少なくなってきた。潮見山の痩せ尾根のカシワ葉はもう殆んど認められなくなった。御殿山のカシワは低木状で岩斜面にあるが、潮見山の尾根のカシワは高木状である。カシワの落葉のし易さし・し難さは低木状・高木状の生活状態に支配されているのではないだろうか。
御殿山(岩が露出している斜面)のカシワと潮見山尾根(御殿山手前の水平に伸びる尾根)のカシワに落葉の仕方の違いが認められる。

シュリ・シュリザクラ・シウリザクラ・シオリザクラPrunus ssiori Fr.Schm)の冬の一年生枝。冬枯れの森の中でひと際色彩を放っている。円形の落枝痕と樹皮のコントラストも明瞭で目立っていた。枝にピッタリ伏生する大きな光沢ある深紅の冬芽も特徴的だ。

ハイイヌガヤの葉に2形がある。枝の左右(羽状)に互生する葉と、頂枝に輪生する大きな葉である。:Cephalotaxus harringtonia var. nana:日本海側に生育する常緑地這性低木。根元は地を這って上部は上方に伸びる。雪圧に対応した形であり表日本に分布するイヌガヤの変種である。ブナ林の林床に自生する常緑地這性低木の各種は、多雪地帯に適応した生活型であろうが、生活型の違いだけで変種に分類されるのであろうか? 自然分類ではどのようなことになっているのか知りたいものだ。