2011年4月18日月曜日

袴腰岳(大中山)

・ 昨年は「毎月1回袴腰岳」の頂を踏めて一人満足していた。今年も月1を継続できれば良いがと思いながらも1月はパス。2月に新中野ダムから5時間かけて頂に到達したに過ぎない。3月11日の天災「東日本大震災」の惨状、震災を触媒にした人災「東京電力福島第1原発事故」。悪化の兆しの項が日々加わり、対策も困難だろう事柄に頭も胸もクシャクシャにする日が続いて、頼るものなしの気分(現実なのか?)で…「月1の袴腰岳」もパスしてしまった。原発から生まれる放射性廃棄物の危険についてフィンランド映画『100000年後の安全』のサイトを覗いて、グローバル時代と言いふらされているけれど「原発廃棄物については蚊帳の外」にいた。なんてこったと無知を思い知った。
・ 昨日の「強風警報」にうって変わって、氷点下の穏やかな朝の空は終日好天を約束していた。残雪の袴腰岳を目指した。なんで山なんかへ行くのと言われること多しだが、やはり雪山はいい。心身が解放される山にいる良さをおおいに堪能して残雪の横津台地をゆったり歩いた。横津岳への夏道の割り山を過ぎた所にカーブミラーがある。ここからN90°E方向の烏帽子湿原を目指す。あえてコンパスだけで周りの風景にいっさい目をやらず進んだ。どんぴしゃりと烏帽子湿原着。袴腰岳を往復して、烏帽子湿原からS60°W方向へ、これもコンパス(地形図なし)だけをナビゲーターに、6っつの沢をまっしぐらに横断(沢床深3~5m)して一直線に旧横津スキー場ロッジへ、どんぴしゃり。おおいに満足した。一カ月ぶりのぶらり山旅だった。

夏道の登山口:ばんだい号遭難碑の看板が見える。
割り山手前1000m台:
除雪中の航空局道路が黒く伸びていた
一路ダケカンバ帯を真東へ

袴腰岳から烏帽子岳の雪崩斜面:
左端の黒い部分が200m長の底雪崩
山頂の標識類:
雪に埋まる奥の斜め板は昨秋新設の説明板
左端は:今ではもっとも古い山頂標識


万畳敷越しの「泣き面山」:向こうの海が噴火湾

三森山と亀田半島に南端方向

三角山・ガンピ山・エゾ松山方向
庄司山と函館山:
手前はゴタゴタした地形の亀田川上流域
(黒斑はトドマツ植林・間を埋める広葉樹林)

函館平野越しに当別丸山と桂岳

本州と18km:最も狭い海峡部
モックスを燃やす原発予定地が指呼の間にある
手前の烏帽子岳から続く横津の溶岩台地

溶岩台地のチシマザクラ:
しなやかな体が雪解けとともに立ち上がる

雪解けの早い袴腰岳山頂

スノーモービル走向痕:道南唯一のミズゴケ湿原の周囲だ
ミズゴケ湿原保護ロープ:
雪圧に垂下するロープは例年のことだ

ミズゴケ湿原の中央部の積雪深は浅い季節になった:
この時期スノーモービル走向の湿原への影響は大きい

バカツネ尾根と知られているルートの最上部から函館山:
ダケカンバ林の美林がいい

ダケカンバの古木の中に幼齢木が混じる:
傾斜変換点(裸地になり易い)幼木が生立する