2011年12月1日木曜日

アズキナシ(大豊作年)

・2011.12.1(木)今季最低の-4.2°、最高気温1.9°の冬日でした.寒気団が日本を覆うようになり昨日から冬型の気圧配置となっています.明日にかけて、次第に寒気団の高気圧に覆われる模様です.15時ころ公園に出ると、風は弱く、もう高気圧の下に入っているような明るい美しい青空に巻層雲が薄く見られました.
・アズキナシの枝は、顕著な短枝を形成します.長く伸びる普通の長枝は、写真の梢の上の方に果実が付いていない枝が見えますがそれが長枝です.長枝はかなり少ないことが分かります.長枝を手に取ると紫色で美しく小さな皮目が目立っています.花は短枝に限って着きます.写真から分かりますが、枝に果実の着いている様子からは、短枝が樹冠のほとんどを占有しているように写真には写っています.短枝を発達させるのは、枝へのエネルギーの配分を少なくして、効率よく果実を着けるようにしているのでしょうか.

・今年のアズキナシは、渡島半島の山も公園も、大豊作の年で、各所の林に赤い樹冠が見られます.アズキナシは、豊凶の差が大きい樹種の類に分けられるでしょう.ブナは5~7年に一度の期間を隔てて豊作年が来ます.豊凶年の着果量の多寡の差の大きさは、樹種によってそれぞれ特性があることが知られている.昨年のダケカンバは大凶作で渡島半島のどこも種子を見ることはまれでした.しかし、残念ながら、樹種ごとのデータは、長年の調査期間が必要なことから、まだ揃っていません.

・アズキナシはカタスギの別名を持っています.採材すると材は赤みがあってチョット秋田杉の材色に似ていました.一見スギかと思うほどでした.そして拍子木にふさわしい材と思えるほど堅さはかなりものでした.ひょっとしたら別名カタスギの名の由来は用材の色や性質からきていると思っています.

・さて 次の大豊作年はいつになるか、5年後か?7年後か?その年が来るのをおおいに楽しみにしています.
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・アズキナシ<Sorbus alnifolia>ナナカマド<Sorbus commixta