・横津岳登山口から車道を進んで割り山の先にカーブミラー(写真)がある。例年ここから東進して湿原~烏帽子岳~袴腰岳に通う。コンパスを90度にきって、周辺の地形を無視して進む。快晴、曇天、濃霧、強風、天候にかかわらずそうすることにしている。コンパスを頼りにがむしゃに進む。コンパスへの信頼、自己への確信を持ちたいからだ。積雪期限定訓練ではあるが。
・残雪が切れたところに薮もある。大概は回り込まず、ひたすらまっすぐ薮があっても漕いでコンパスに誘導されて行く。薮に、地形に、アップダウンに、傾斜に惑わされずただひたすら・・・直進だ。チシマザサ・ハイマツ・チシマザクラ低木林(写真)もなんのその・・・である。
・訓練とも言えないほど単純・シンプルな学習だが、満足できない例はさまざまであった。1地形に騙されて 2目標を見失って 3磁針偏差(磁北と真北)を考慮しないで 4金属製の小物装備に磁針が引っ張られて 5ブッシュ・凹凸を回避して 6コンパスを疑って・・・の減点は度々だった。この訓練は何度やっても興味尽きない面白さを伴う。失敗に学ぶこと多し・・・だ。濃霧におろおろすることもある。たまには烏帽子岳から登山口ゲート目がけて、コンパスを切って(261度)直進することもある。ゲート付近標高950mのダケカンバーミネカエデ群落(写真)。
- 磁石の性質を利用した方位磁針では、透明な油(ダンパオイル)によって振れを低減したものがある。気圧・気温により気泡を生じる事があるが、機能・特性への影響はない。気泡を消そうとして加熱したりしない事(逆にケースが変形する)。
- 登山やオリエンテーリングでは、透明なプレートと、手で回転させられる方位目盛がついたコンパスがよく用いられる。
- 方位磁針(ほういじしん)は、磁石の作用を用いて方位を知るための道具である。
用いられる場面や仕様の違いにより、単に「磁針」と呼ばれたり、「方位磁石」「コンパス」「磁気コンパス」「羅針盤(らしんばん)」などとも呼ばれることもある。